シャガール、ピカソ、ブラック、デュフィ、カンディンスキー、キリコ、ファン・グリス。 1950~70年代において、名だたる芸術家たちが出品した、展覧会告知のためのポスターは、写真製版による大量印刷ではなく、リトグラフで制作されました。本展では、当時のアートポスターの中から、楽器などをモチーフにした、音楽の調べが聴こえてくるような作品を集めました。芸術性に溢れた、貴重なポスターの数々をお楽しみください。
<展示作家>
●Marc Chagall マルク・シャガール(1887~1985)
独自の色彩によって、幻想的で物語性のある世界を描き出した画家。絵の中に描かれた恋人たちや動物、花などは、暖かい愛にあふれている。ロシアに生まれ、主にフランスで活躍。
●Pablo Picasso パブロ・ピカソ(1881~1973)
スペイン生まれの世界的な画家。ー万点を超える油絵・デッサンや、十万点に及ぶ版画を残し、多作な芸術家として知られる。キュビスムの創始者とされ、独自の表現方法を確立した。
●Georges Braque ジョルジュ・ブラック(1882~1963)
パブロ・ピカソとともに「キュビスム」を生み出したフランスの画家。晩年は「鳥」を主題とした絵画や版画を制作し、ルーヴル美術館の天井を飾る作品もある。
●Raoul Dufy ラウル・デュフィ(1877~1953)
ピカソやマティスらとともに、フランスで活躍した画家。パリ万国博覧会の装飾壁画「電気の精」に代表されるような、透明感のある明るい色彩とリズム感のある線描が特長。
●Wassily Kandinsky ヴァシリー・カンディンスキー(1866~1944)
モスクワ出身の画家。抽象絵画の先駆者、また美術理論家として知られる。モネの「積みわら」に感銘を受け、画家を志してミュンヘンヘ移住。幾何学的要素の強い作品を制作した。
●Giorgio de Chirico ジョルジョ・デ・キリコ(1888~1978)
イタリアの画家。「形而上絵画」は、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えた。哲学的な主題の採用、古典絵画の研究などを繰り返しながら、生涯にわたって制作を続けた。
●Juan Gris ファン・グリス(1887~1927)
スペインに生まれ、フランスで活躍したキュビスムの画家。静物、道化師などを主題とし、バレエ・リュスの創設者ディアギレフの舞台装置や衣裳デザインにも携わる。